私の目の前に、なにかが書いたカードがある。

読めないけれど、
あの色の名前だってわかる。

知りたい。見たい。見させて。
なのにいくら近くで見ても読めない。


あぁ、またあの夢だ。

あの色。
赤いような、青いような。あかるくて、まっくらな。うっとりするような色。

6年前。

いつもの公園で、いつもの2人に、「あのこと」についてうちあけた時。
私が見た色はそんな色だった。

あの色の名前が知りたい。

わたしは必死に目を凝らす。しかし、やはり読めない。

あぁ。
遠くから声が聞こえるよ。

どうやらわたしを呼んでるみたいだね

わたしを必要としてくれる人がいる。

うん。これは、やっぱり夢だ。