「ぼくね…クリスマスまで生きられないんだって…」

おじいさんは、男の子の目線へと立ち上がりました。

「ママから聞いたのかい?」

「ううん、ママとお医者さんが話してたの…」

おじいさんは男の子の頭を撫でました。

そして言います。

「君は賢い子だ…あさっての夜、暗くなったらすぐに玄関の鍵を開けておいてくれるかい」

「どうして?」

「まだクリスマスには早いけど…優しい良い子の願いを叶えたくなってね」

男の子の淋しかった瞳が輝きはじめました。