朝、顔を洗って 髪を整え、真新しい制服に袖を通す


鏡に映る私は、寝不足なのかヒドい顔をしている


「はぁ…」


コンシーラーでクマを隠して 血色が良く見えるように色付リップを塗る


さっきより マシか……


陸斗と輝真と一緒に学校へ行く


「何か、不思議な感じ」


「だな。一緒に登校とか違和感あり過ぎだし…特に輝とは。」
  

「何だ、俺の事かよ。今日くらいは頑張って早起きしたんだよ」



桜蘭学園。その名前の通り、敷地内には沢山の桜の木が植えてあった


中庭には古い桜の木もあって、満開の花を咲かせている

「そう言えば、普通、入学式って在校生も来るんだっけ?」


疑問に思っていた事を口にした

「あぁ。普通は ねぇな。ココは俺らみたいなのが多すぎるから、入学式に学校来るだけで単位が貰えるってワケ」


あぁ、なるほどね〜…学校来るだけでってのが引っかかるケド

なんて納得していたら


『『キャー!!陸斗さ〜ん輝真さ〜ん』』


突如、聞こえてきた女子の悲鳴に近い黄色い声に思わず耳を塞ぐ