「………ん…」



ぼやけた視界に広がった白


体を起こそうとした時、左肩に痛みが走った


「い……っ」



あまりの痛みにベッドに倒れ込み顔をしかめると、保健室の春川先生によってカーテンが開かれた


「目が覚めた?あなた、覚えてる?階段から落ちたのよ?」



「階段……」


そうだ!あの時、誰かにバッグを引っ張られて……


「一応、応急処置で湿布を貼るからブラウス脱いでくれる?」


「あ、はい…」


ゆっくり体を起こして、ブラウスのボタンを外す


「一番痛い所は?」


「左肩から背中にかけて…」


そう言うと、手際よく湿布を貼ってくれた


「一度、病院に診てもらって。頭も打ってるみたいだし」


「ありがとうございます。……あの、先生。私…どうやって保健室に?」


ブラウスのボタンを留めながら先生に尋ねる



「あぁ。体育の先生が運んでくれたわよ。丁度、通りかかった時に悲鳴が聞こえて駆けつけたんですって」


すると、ガラッと勢いよく保健室のドアが開いた