ピンポーン


何回か呼び鈴を鳴らすけど、出てくる気配がない


「留守…なのかな?」


「はぁ…戻るか。輝真達の連絡を待つしかねぇな」


颯太の言う通り…唯一の手掛かりがなくなった今、あとは輝真達を待つしかない



落ち込んでいるテツを励ましながら学校へ戻ろうとした時


「うちに何か用かしら?」


後ろから声をかけられ、一斉に振り返る


そこにはエプロンをつけたまま、手に財布と携帯を握った女の人が立っていた


「あ……えっと、こんにちは…如月彩夢と言います。私達、凛と同じ学校の者で。朝から凛に連絡がつかなかったので…気になって……」



「あなたが彩夢ちゃん…よく凛から話しは聞いてるわ。いつもお世話になってます。そちらの方々もお友達かしら」


テツと颯太は、よそよそしく挨拶をした