暗い道を淡い光で照らす街灯の下に。 そいつは、うずくまっていた。 みるからに華奢で細い身体のラインが、白いワンピース越しに見える。 ───傘もささず、俺と同じようにずぶ濡れになりながら。 「───なんでこんなトコにいんの?」 いつもなら面倒になりそうな事には無視していたのに。 なのに何故か、気付いたら俺はそいつに声を掛けていた。