「あー、ここじゃなきゃなー……」
「惜しかったね、邸だったらよかったのに。
彬親ばっかり、ずるいし。
私も彩希を、たっぷり愛でたい。
代わってよ彬親」
「もうちょっと、あとで」
「えー?」
いや、あの。
一体、何が惜しかったのですか。
今彩希は、身の危険を全力で察知しております、旦那様。
邸の中だったなら、確実に寝所に直行、朝まで部屋から出られなかったと思う。
むしろ、よかった。
ここが宮中、そして、帝や東宮様のいらっしゃる場所で……。
ほっと内心胸を撫で下ろしながらも、慌てて肩越しに振り返る。
すると、彩希の顔のすぐ両隣には、双子の旦那様の綺麗な顔が覗き込まれていて……。
(う"……、その優しく甘いお顔がまぶしい……。
まぶしすぎます、芳哉様、彬親様……。
でも、好き……)
甘いお菓子と甘い旦那様の溺愛に胸焼けのする今の彩希には、あまりにも刺激が強すぎて、思わずふらり、とよろめいた。
「惜しかったね、邸だったらよかったのに。
彬親ばっかり、ずるいし。
私も彩希を、たっぷり愛でたい。
代わってよ彬親」
「もうちょっと、あとで」
「えー?」
いや、あの。
一体、何が惜しかったのですか。
今彩希は、身の危険を全力で察知しております、旦那様。
邸の中だったなら、確実に寝所に直行、朝まで部屋から出られなかったと思う。
むしろ、よかった。
ここが宮中、そして、帝や東宮様のいらっしゃる場所で……。
ほっと内心胸を撫で下ろしながらも、慌てて肩越しに振り返る。
すると、彩希の顔のすぐ両隣には、双子の旦那様の綺麗な顔が覗き込まれていて……。
(う"……、その優しく甘いお顔がまぶしい……。
まぶしすぎます、芳哉様、彬親様……。
でも、好き……)
甘いお菓子と甘い旦那様の溺愛に胸焼けのする今の彩希には、あまりにも刺激が強すぎて、思わずふらり、とよろめいた。