「彬親……さすがに並べすぎじゃない……?
彩希が困ってるから、少し手加減してあげて」
「だって……彩希に食べて欲しくて……」
「気持ちは痛いほどわかるよ、彬親。
お菓子を美味しそうに頬張ってる姿なんか、ものすごく可愛いしね」
芳哉はずらりと並べられた菓子の数々を見て、困ったように彬親に問いかける。
その問いかけに少し不満げに口をへの字に曲げて、彬親が自分の並べた沢山の菓子の山を振り返った。
彬親はただ、彩希に食べさせてやりたい一心で用意したのだろう。
すごく愛されてるなー、ってわかるから、その気持ちは本当に嬉しい。
芳哉も彬親も、妻である彩希に尽くされるよりは、めちゃくちゃ尽くしたいし愛したい人達だから。
むしろ、何でも出来ちゃう完璧な旦那様方だから、超絶不器用な彩希がわざわざ尽くす必要がないという……。
うん。
本当に妻として情けないし、めちゃめちゃ悲しいけど。
否定出来ないし、事実だし。
それに、兄宮様が東宮様、母方の親族は左大臣ということもあって、二人は元々金銭感覚的にもかなり緩いのである。
彩希が困ってるから、少し手加減してあげて」
「だって……彩希に食べて欲しくて……」
「気持ちは痛いほどわかるよ、彬親。
お菓子を美味しそうに頬張ってる姿なんか、ものすごく可愛いしね」
芳哉はずらりと並べられた菓子の数々を見て、困ったように彬親に問いかける。
その問いかけに少し不満げに口をへの字に曲げて、彬親が自分の並べた沢山の菓子の山を振り返った。
彬親はただ、彩希に食べさせてやりたい一心で用意したのだろう。
すごく愛されてるなー、ってわかるから、その気持ちは本当に嬉しい。
芳哉も彬親も、妻である彩希に尽くされるよりは、めちゃくちゃ尽くしたいし愛したい人達だから。
むしろ、何でも出来ちゃう完璧な旦那様方だから、超絶不器用な彩希がわざわざ尽くす必要がないという……。
うん。
本当に妻として情けないし、めちゃめちゃ悲しいけど。
否定出来ないし、事実だし。
それに、兄宮様が東宮様、母方の親族は左大臣ということもあって、二人は元々金銭感覚的にもかなり緩いのである。