AIが決めた恋

勉強会はスパルタに…！？

昼休み。僕はいつものように窓側の席を眺めていた。しかし、今日はそこに彼女の姿は見えなかった。
毎日読書をしていたのに、今日はどうしたのだろう。

「佐倉くん。」

ぼんやりとそんなことを考えていると、後ろから声をかけられた。

「こ、湖川さん。」

湖川さんの後ろには、桃乃さんもいる。
彼女の席を盗み見ていたのが、バレていないだろうか。少し心配だが、挙動不審になってしまったら怪しい為、何でもないふりをした。

「どうしたの？」
「あの、ももちゃんから聞きました。勉強会のこと。」

僕と桃野さんが勉強会のことを話したのは、今日の朝だ。そして、今は昼休み。話が回ってくるのがとても早い。

「宜しくお願いします。」

湖川さんが頭を下げた。
2人は気づいてないようだけれど、その時、真島くんが近くを通るのが見えた。

「こちらこそ宜しく。」
「あ！そうだ！藍ちゃん、折角だから、真島くんも誘わない？」

桃野さんが提案する。
そういえば朝、彼女は湖川さんに友達を作って欲しいと言っていた。真島くんはパートナーだから、友達になるのは難しいかもしれないとも言っていたが、やはり多くの人と関わって欲しいと思っているのだろう。

「私は良いけど…、真島くんはどうかな？」
「何？俺がどうかしたか？」

近くにいた真島くんが、話に入り込んだ。

「真島くん…！」
「あの、私と藍ちゃんと佐倉くんで、勉強会をしようという話になったんだけど、良かったら真島くんもどう？」

桃野さんが早口で説明した。

「勉強会？」
「そう。」
「俺は断る。勉強なんて普通、一人でやるものだろ。」

真島くんが、きっぱりとそう言った。