ももちゃんと別れ、私は急いで北門へと移動した。
辺りを見回すと、1人の男の子が門に寄りかかっていた。何処かで見覚えがある。もしかしたら、同じクラスなのかもしれないが、生憎クラスの子の顔と名前はまだほとんど一致していない。北門の前には彼以外いない。ということは、彼が私のパートナーだということだ。私は恐る恐る彼に近づいて、声をかけた。
「あ、あの…」
「遅い。3分以内だと言ったはずだ。」
私が何も言い終わらないうちに、彼は冷たくそう言った。
彼は眉間に皺を寄せて、不機嫌そうにしている。
何なのだろう、この態度。
しかし、態度以上に気になることがあった。この人のオーラについてだ。
「黒…。」
以前、曾祖母が言っていた。
『黒いオーラに気をつけて。黒は突然やってくる。』
「クロ?」
いや、この人は違う。黒というよりは濃い灰色だ。しかも、様々な色が混ざったような濁った色。こんな色は今までに見たことがない。
「何だよ、もうこっちまで噂が広まってんのかよ。」
「え?」
「クロなのは俺じゃない。俺は巻き込まれただけだ。俺はシロだ。」
彼が吐き捨てるようにそう言った。
自分が白…?ということは、まさかこの人も…?でも、自分の色が見えるなんてことがあるのだろうか…。
「あの…、もしかして貴方もオーラが見えるのですか?」
「は?オーラ?君、見えるのか?」
「はい。」
「…なんだよ。“黒”ってオーラのことかよ。」
彼が呆れたような、しかしどこかで安心したような溜息をついた。
辺りを見回すと、1人の男の子が門に寄りかかっていた。何処かで見覚えがある。もしかしたら、同じクラスなのかもしれないが、生憎クラスの子の顔と名前はまだほとんど一致していない。北門の前には彼以外いない。ということは、彼が私のパートナーだということだ。私は恐る恐る彼に近づいて、声をかけた。
「あ、あの…」
「遅い。3分以内だと言ったはずだ。」
私が何も言い終わらないうちに、彼は冷たくそう言った。
彼は眉間に皺を寄せて、不機嫌そうにしている。
何なのだろう、この態度。
しかし、態度以上に気になることがあった。この人のオーラについてだ。
「黒…。」
以前、曾祖母が言っていた。
『黒いオーラに気をつけて。黒は突然やってくる。』
「クロ?」
いや、この人は違う。黒というよりは濃い灰色だ。しかも、様々な色が混ざったような濁った色。こんな色は今までに見たことがない。
「何だよ、もうこっちまで噂が広まってんのかよ。」
「え?」
「クロなのは俺じゃない。俺は巻き込まれただけだ。俺はシロだ。」
彼が吐き捨てるようにそう言った。
自分が白…?ということは、まさかこの人も…?でも、自分の色が見えるなんてことがあるのだろうか…。
「あの…、もしかして貴方もオーラが見えるのですか?」
「は?オーラ?君、見えるのか?」
「はい。」
「…なんだよ。“黒”ってオーラのことかよ。」
彼が呆れたような、しかしどこかで安心したような溜息をついた。