「元気だなあー、そんなに嬉しかったのか?」


この声の、匂いの持ち主は、

見なくてもわかる。


「杉谷先生!」


「おはようございます!」


「おはよう。」


「先生、今年何組担任ですか?」


さくらが聞くと

思ってた通り、


「それはまだ言えません」


だってさ。分かってたけどね?


「私たち頑張ってクラス上がったんです!」


「おー、何組?」


「3組です!」


「それはおめでとう。」


「先生が3組担任になってることを祈ってます。」

なんて勇気を振り絞って言うけど、

先生は


「ははっ、それはもう遅い(笑)」

なんて笑ってる。


いや、まあ、そういうフレンドリーで話しやすいところも好きだなあ __ 。


って好きを改めて感じてたらもう時間らしく、


「そろそろ教室いけよー、じゃ」


と言ってすぐいなくなってしまった。