梨花さんはメイク道具を出してメイクを始めた



まるでオレがいないみたい


オレの存在がないみたい


相手してほしい…



梨花さんの近くに座って

梨花さんの背中にもたれ掛かった



「あー、もぉ…りっくん!
変なとこついちゃった…」



オレの存在気付いてくれた?



「なんか、気合い入ってるね…」



「そぉかな…?」



「誰に会うの?」



「…」



「男?」



「…」




そっか…言いたくないんだ