学校に行く時にはいつも教科書の他に塾で使っているテキストとZ先生の手作り問題を持っていき、休み時間にも一生懸命問題を解いていた。

 周りからは塾に通い始めたことについて驚かれ、あまりにも学校で勉強をするので呆れられていたがそんなことは全く気にならなかった。

 そしてたまに塾の自習室に赴き、ひたすら数学の問題を解き続けた。

 他の科目なんてはっきり言ってどうでもよかった。
 
 この頃はZ先生が自習室を覗きにくることは滅多になかったが、数学の勉強を始めたことで少しずつZ先生と話すことが増えていった。