そう呟いた相沢くんの表情が少しほっとしたように見えたのは気のせいだろうか?



それでも無意識に後退ってしまった事に申し訳なく思っていると相沢くんが肩に掛けてたリュックを降ろした。



「夕飯にしようか?」



突然脈絡のない一言を聞いて今度は私が呆気に取られた。



「………夕飯?」


「本当は何処かで食べたかったんだけどそれだとここに来るのが遅くなるから寄れなかったんだ。
せっかくのクリスマスなのに簡素な夕飯でごめん」



そう言いながらリュックから取り出したのは見覚えのあるお弁当のパックだった。



ピラフとチキン、それとサラダとコーンポタージュ。

各々が別々にパックされて中身がこぼれないないようにとしっかりビニールに包まれていた。