上にのってた酸っぱくないクリームのようなヨーグルトと一緒に食べると、さっぱりしたデザートのような口当たりになって、どれも美味しかった。

あんな風にいろいろ盛り合わせてあれば、確かにフルーツであっても、“サラダ“と読んでもおかしくないのかもしれない。

あ、それと、ああいうフルーツのジャムみたいなのが乗ったデニッシュは、ペストリーって言うっていうことも覚えたし。

どこかでお茶とか食事をする時に困ったら、そう言ってみよう。

伝わるかどうか、わからないけど……


朝焼けのショーが終わった水色の空を眺めながら、香耶はそう心に決める。

普段よりもずっと、ステキな朝食でお腹が満たされたせいだろうか、さっきまでの不安はどこかに消え、ゆったりとした安堵感が香耶を包んでいた。

心地よいまどろみの中、ぼんやりとした視線を窓の外に向けると、さっきまでの華やかでかわいらしい色は消え、空は澄んだ青色一色になっていた。

とても、気持ちのいい朝だ。

そう思いながら、香耶は自然と降りて来たまぶたを無意識でこすった。

ごはんも食べたし、何かしなきゃいけないような気もするけれど、今はただ眠くって……

久しぶりに満ち足りた気持ちで、背もたれに体を預けると、香耶はまた、ゆっくりと目を閉じて、穏やかな眠りに引き込まれていった。