ランチはいつも彼女と食べる。

毎回大学の中にあるカフェで一緒に食べる。

昼時はいつも混んでいるが今日もいつもと同じ席に座ることが出来た。

「おまたせ」

彼女が来た。モノトーンの私服だ。初めて見る服だ。彼女はいつもより大人っぽく見えた。服に無頓着な僕には着こなせないようなコーディネートでとてもオシャレに見える。

童顔で顔も整っている。僕の自慢の彼女だ。

「美咲はけっこうかかった??」

「最後に小テストやってだいぶ時間かかった、最悪だよね、けっこう難しかったし、しかも成績に反映するんだって、皆からは大ブーイングだよ、だこら嫌われるんだよ、まったく」

「そ、そう」

「あれ、拓海、顔色悪くない?最近体調悪そうだったけど、今日は酷いね?ちゃんとご飯食べてるの??」

「ま、まあ食べてはいるんだけど」

「しっかり食べないとダメだよ、ほら!」

僕の今日の定食の唐揚げを無理やり口に突っ込んできた。苦しい。どうにか飲み込む。呆然と彼女を見る。

彼女はしてやったりの表情でこちらを見てる。

そうして自分の定食を食べ始める。

不満はあるがそれは言わない。自由で奔放な彼女に惹かれた。それは雄々しくもあり、気高さもある一緒にいると圧倒的な安心かで包んでくれる。

とてもいい彼女なのだ。

そんな事を考えてると彼女は既に半分ほど食べ終えていた。