先に帰宅した瑠衣から通夜や葬式の日程が決まるとその都度杏奈の携帯にメールが来た。

今はそばにはいられない。

杏奈は休みが増えた瑠衣の代わりに社で仕事をして、メールで瑠衣に送るようにして、なるべく瑠衣が家族と過ごせるようにした。

メールにも瑠衣は元気がない。仕事以外でも最近はメールをくれていた瑠衣。でも、お母さんが亡くなってからは必要最低限の内容しかメールが来なくなっていた。

杏奈は通夜ではなく、葬儀に参列することに決めていた。

瑠衣の母が亡くなったのが火曜日。
葬儀は日曜日。

瑠衣はいろいろと手続きや準備があり、結局火曜から日曜まで社には出社しなかった。

それでも杏奈に要求してくる資料から、家で仕事をしていることはわかっていた。