そっと瑠衣の唇に手を触れる。

朝になり、現実に戻らないとならない・・・。



社長と秘書に・・・。




そんなことを考えていると「思いつめた顔」と瑠衣がいつの間にか目を開けて笑っていた。

「おはよう」
「おはよう」
挨拶を交わして、体を起こそうとする杏奈。

でも、瑠衣が強い力で杏奈の体を抱き、離してくれない。