「了解。待ってる。答えを」
「・・・はい」
「待つ代わりもう一口食べろ」
瑠衣は杏奈の口に分厚い卵焼きを入れた。

「おいしい」
「だろ?ここの卵焼き、うまいよな」
「・・・」

二人で向かい合わせで食事をする。
それだけでもこんなに心満たされるのかと杏奈は思った。

「明日はナスのたくさん入ったメニューにしようか」
「・・・」
意地悪を言う瑠衣を杏奈がにらむと瑠衣は笑いながら「ごめんごめん」とおどけてみせた。