「離れていても、私の心の支えも、希望も、瑠衣だったよ。」
「・・・杏奈・・・」
「ずっと瑠衣を想いながら・・・瑠衣に支えられてた・・・離れてても・・・瑠衣は私の心にずっといたんだから・・・」
「・・・」
「だから謝らないで・・・」
「わかった」
「私も、瑠衣の支えになれてた?離れている間も・・・ちゃんと力に・・・」
「なってたに決まってんだろ。」
「よかった・・・」
ふっと笑う杏奈に瑠衣はこみ上げる愛おしさを抑えられなかった。

「もう後悔したくないんだ。離れていた時間も、すぐに埋めたい。立場とか肩書とか関係ない。これから俺が努力すればいいんだ。そんなの乗り越えて見せる。杏奈の不安も俺がまるごと背負う。いや、杏奈と一緒にいればなんだってできる。乗り越えられる気がするんだ。」
「瑠衣・・・」
「この先、何があっても、杏奈と一緒にいたい。離れたくない。」
「・・・」
瑠衣は杏奈から体を離して杏奈の顔を覗き込むように見つめた。