しばらく待っていると、看護師さんと寺内先生がやってきた。



「やっと目が覚めたな。どこかしんどいとかあるか?」



「目眩が酷くて・・・それ以外は大丈夫だと思います。あの、それより『やっと』ってどういうこと・・・?」



「ああ、2日間寝てたからな。あまりに起きないから心配だった。」



「え・・・2日も寝てたんだ・・・。」



「よっぽど疲れが溜まってたんだろ。あ、あとインフルだったし、喘息も出てたから、しばらく入院な。」



「え!入院なんてしなくていいです!ほら、こんなに元気ですし!」



「さっき目眩がするって言ったのは誰だ?」



む、言い返せない・・・。



仕方ないか・・・。早く治すにはこれが1番だし・・・。



里帆に連絡して、入院に必要な物だけ持ってきてもらおう。



チラッと寺内先生の方を見ると、真剣な顔でカルテを打ち込んでいた。



「そうだ、なんか、今飲んでる薬とかある?アレルギーがある薬とか・・・。」



「あ、喘息の発作予防薬は服用してます。アレルギーはないです。」



「了解。なら、これとこれ・・・。」



難しい顔になって考える、寺内先生。



その横顔を見ているうちに、いつの間にか眠っていた。