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「青井、彼女できたんだって」


 私立に行ってしまった沙織とはわりとすぐ疎遠になって

 まあそんなもんでしょ、なんて思ってた中1の秋には青井には彼女がいた。

 テニス部の子だった。


「(沙織のが、もっと可愛かった)」


 たとえ沙織のが可愛かろうがなんだろうが、結局彼女になったのはその子で

 自分とは決定的に違うんだというのを遠巻きに見てた。

 放課後に図書室でずっと本を読んでる私と、陸上部の青井と、テニス部のその子。

 私と青井はクラスも違ったし、それから3年間ずっと違うクラスだった。


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