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「二見」
「……久しぶり」
高校でも陸上続けてるって言ってたなと思いながら
青井の焼けた手足を目でなぞる。
まっくろ。
靴下焼けしてる。
「背、伸びたね」
「二見がちいさいんじゃね」
平均ですよ。小さくないわ。
頭も顔も、手足も全部熱くて仕方ない。
昔は青井と何はなしてたんだっけ。
「ちょっと歩かね? みないけ公園まで行こう」
「え、アイス買ってくれんのやっさしーねーあおいー」
「嘘だろ」
目をそらす。空を見る。
こいつの名前と同じで、痛いくらい、青かった。
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