~真吾side~


知らない男の名前が書いてあったって言ってたな····


「····お客さんが持たせてくれてて···生活費とか欲しいもの買って良いよって言ってくれて···」


修「使ってたのか??」


「うん。あんまり使わないようにしてたけど。」


俺達が出来なかった支援を、男がしてたのか···


「だいたい服とかも全部買ってもらってて···」


修「もしかして財布も??」


「財布??···あぁ、そうね···キーケースとお揃いで頂いたかな。」


修「ブランド物が好きなのかと思ってた。」


「あれブランドものなの??」


修「有名な海外ブランドだよ。」


俊「どれ??」


「·······これ。」


俊「うわー····スゲー良いやつじゃん。」


真「鞄もブランドのだもんなぁ··」


けっこう良いの買ってもらってるな··

俺も買いたいなぁ····


修「そのクレジットカード···返すよな??」


「んー······まだ会って話したいし続けるか続けないかはまだわからない。」


幸「心愛、俺達いるんだから問題ないでしょ??」


「どうかなぁ···私はまだ続けたいかなぁ。1人気になる人がいるし···」


修「気になるってどういう意味で??異性??」


「んー····わかんない。」


修「まじかよ···」


ショックを受けた様子に思う。

コイツ、本気で心愛が好きなのか??

少し前から何となく気になってた。

心愛を見るコイツの目は、家族から違う愛に変わってた。

どうやら入院中に、芽生えてしまったらしい。

ちゃんと聞いたわけじゃないけど、屋上で心愛が修一に抱き付いた時、ありえないぐらい照れた顔をして驚いていた。

前だったらそんなことなかったのに。

本人もそこで自覚したようだ。


修「そのさ····彼氏いないんだよな??」


「いないよ??」


心底良かったって顔をした。


真「でも気になる人はいるんだ??どんな人??」


「んー····背が高くて、優しくて···なんかちょっと修ちゃんに似てる。」


「「「「え??」」」」


「私の初恋修ちゃんだったでしょぉ??だからかなぁ···なんか似てるの。」


修「じゃあ俺にしたら??」


「「「はっ!?」」」


さらりと目の前でコクった!?


「えぇー、ないよ。」


修「何で!?」


「だって釣り合わないから。修ちゃんは大人の女の人が似合う。」


修「····その似てる奴も大人の女のが良いかもよ。」


俊「お前意地悪言うなよ。」


「そうかもねぇ。でも別に告白とかしないし。それで良いの·····パパも、皆も彼女出来たら教えてね??」


真「パパは心愛いたらいいや。」


「でも女の人と会ったりするでしょ??」


真「う"·····まぁそりゃあ····パパも男だから···でも彼女とかそういうのじゃないお店の姉ちゃんだし···」


赤裸々に話す俺もどうかと思うけど、そこはちゃんとしときたい。


「どこのお店行ってるの??」


真「どこって····繁華街にあるSHINEっていうソープ···」


俊「お前やめろよ!!」


幸「そうだよ行きにくい。」


「SHINE??····嘘、毎回そこ??」


真「そうだよ。4人ともそこ。」


修「てめぇ言うんじゃねぇ!!」


少し考え込んでいる。


幸「どうしたの心愛??」


「私もたまにSHINEで働いてる。」


「「「「····はぁぁ!?!?」」」」


SHINEは高級ソープで、著名人が多い。

そんなところに心愛がっていうか···

ソープだけど···


「知り合いに頼まれた時だけだけど···1回も会わなかったね??」


真「会ってたら卒倒してたわ。」


「あははぁ。」


真「笑い事じゃないよ心愛。ソープなんかで働いちゃ駄目だよ。これからはバイトなんてしなくて良いから。」


俊「そうそう、俺達がちゃんとお小遣いあげるし。」


幸「家にいてくれるだけで嬉しいし。」


真「心愛が毎日家にいると思うと嬉しいなぁ····」


「んー···でもなぁ···」


修「いいから、辞めろ。わかったな??」


修一が心愛の肩を掴んだ。


「わかったよ修ちゃん。そんな怖いお顔しないで??」


修「退院したら、俺も暫く在宅勤務にするから。」


「大丈夫なの??」


修「暫く大事なオペはないから大丈夫。お前の看病のが大事だからな····それにポイント稼がなきゃいけないから。」


「??ポイント???」


うわ、まじだコイツ。

まぁ····

良いか···

コイツなら心愛を安心して任せれるし。