私の両親は芸能人。


パパは国民的なアーティストで、 ママは国民的な女優。


その両親は、10年前に離婚した。


私が5歳の時だった。


結婚そのものもシークレットとして扱われ、私の存在も同様····


見つかってはいけない存在。




元々、パパとママは仲が悪かった。


でも、私が出来たことで結婚に至ったらしい。


そんな私の存在を、パパは大層可愛がってくれたし、同じグループの彼らもたくさん可愛がってくれた。


対してママは、私を嫌っていた。


離婚の時、親権はママがとった。


それが、私の地獄の始まりの合図。


当たり前に外には出してもらえず、窓もない暗い部屋に1人閉じ込められた。


機嫌が悪いと殴られ、蹴られ、食べ物も1日1回貰えれば良い方だった。


そんな生活を続けるなか、パパと面会が出来るようになり、2週間に1回会えるようになった。


ママはそれから、見えるところを殴らなくなった。


食事は1日1食はもらえるようになり、その日その日をなんとか暮らしてた。


だから、パパは何も気付かなかった。


言うなって言われてたし、言ったら、パパ達の活動を滅茶苦茶にするって言ってたから、余計に言えなかった。


幼ながらに、我慢しなければと思っていた。




月日は流れ、私が12歳の時、ママは再婚した。


勿論、パパは知らない。


パパが言ってた。


再婚は私が20歳になってからって決められてて、それを破ったらパパと暮らすんだって。


それは出来なかった。


度々、パパも熱愛報道が流れていたから、彼女がいて幸せに暮らしてるだろうし、迷惑かけちゃうし、第一に、この傷だらけの身体を知られるわけにはいかなかった。



それから1年、ある事件が起き、私は家から追い出された。


13歳の時だった。


着の身着のまま、パパに買ってもらったスマホだけを手に放り出された私は、途方に暮れた。


それでも、出会った人に助けられ何とか生きてきた。


そして15歳。


やっと終わろうとしていた。