2次会でみんなが盛り上がる中、カナは黙ったままだった。


・・・・これで、やっと全てが終わった気がした。

高科が幸せであるなら、それでいい。

カナはそう思っていた。


「カナねぇ!どうした?元気ないよ?」

ケンがカナに話しかける
「そ?いや、みんな若いなぁと思ってさ」
ケンが爆笑する
「何言ってんの、カナねぇは面白いなぁ」

カナは静かに笑う。

「・・・さっきの元カレ?」
唐突にケンが聞くので、カナは飲んでいたビールを噴出しそうになる。

「放っといて。」


「ふ~ん。そっか、思い出したくない恋だったんだ
大変だったんだろうね」

カナは固まった



思い出したくない?


大変?




走馬灯のようにカナの頭の中で、高科の事を思い返した。




「違うよ、ケン、すっごいいい恋愛だったよ」



カナは笑って答えた