クレンジングを落としながら、

お湯と一緒にカナは涙を流した。



「うーーーっ・・・。

たかしなさぁん・・・」


・・・こんなに、胸が締め付けられて苦しいのに、

あなたの事を思ってるのに、




一緒に居られない





カナが大事に大事に守ってきた、

『幸せ』

という名のガラス球が


今、

砕け、

カナの手の中から、


砂のように零れ落ちていくのを感じた・・・。