「ひどい!」

そう言い掛けたら

「ただし、二人きりはだめ。
 俺は、俺よりいい男じゃなきゃ、
カナちゃんの彼氏として認めない」
軽く、口元だけ笑いながら高科は言った。



「ひどい・・・。

私の気持ち知ってて、

高科さん、意地悪」


思わず涙声になる。



そんなカナを高科は自分の座っている方へ引き寄せ、優しく抱きしめる