高科を見送り、部屋に戻ったカナは
メイクを落とすのも忘れて、ボーっとしていた。

夢みたい・・・。



高科の唇が触れた自分の唇を指で触る。



夢みたい・・・。


今日したキスをこんなに思い返すのは、ファーストキス以来だと思う。

何度も、唇にふれて、高科の顔を思い出し、カナは赤面する

その繰り返しだった

最後は顔を両手でふさぎ、ベッドの上で足をばたばたさせた。

気分は一気に10代に戻り、そして


「夢みたい・・・」

一言、つぶやいた。