2014年7月ー。
あたしは、朝から、お気に入りのDVDを見ようと、DVDプレイヤーを起動させたが、全く、起動音がしなかった…。
電源を切ってみたり、入れてみたり、配線を確認したり、プラグを抜き差ししたり、色々してみたが、全く、起動する気配が無く…。
同じDVDを何度も見る、あたしは、絶望の底に落とされた…。
あたしは、新しいDVDプレイヤーを買いに行こうとした。
母にその事を伝えると、母もついて来た。
そして、DVDプレイヤーを買うつもりが、珍しく「お金を出す。」と言ってくれた、母の言葉に甘え、Blu-rayレコーダーを買って帰った。
あたしは、帰って、すぐに、設置に取り掛かり、操作確認と、テスト録画を試み、残すは、予約録画のみとなった。
どの番組にしようかと悩んでいたら、夜中に放送される、1つの番組に目が止まった。
それは、地元のホストクラブを取り上げたものだった。
「(もしかしたら、知ってる人が出るかもしれないし…。)
(これ、録画しよ〜。)」
そんな軽い気持ちだった。
軽い気持ちで撮ったからか、なかなか、見る気になれなくて、気付けば、録画して、数週間が経っていた。
そんなある日、当日のTV番組が終わってしまい、何を見ようか、悩んでいると、あの番組が目に止まった。
「(つまらなかったら、すぐ、消せばいいし…。)」
見てみると、ホストクラブでは、よく、行われる、シャンパンバトルを、ただ、撮影しただけのものだった…。
知らない人たちのシャンパンバトル…。
「(どうでもいい…。)」と思い、リモコンを持った瞬間だった。
閃光の如く、眩い光が、目に入ると、同時に、電撃が身体中に走ったかのように、鳥肌が立ち、震えた。
「(な…、な…、なに…、今の…。)
(一瞬…、すごい光が…。)
(何だったの…?!)」
あたしは、固まり、思考は、停止状態…。
はっ!!と気付き、落としたリモコンをもう一度手にした。
「(固まってた…。)
(え…、えーっと…。)
(何しようとしてたんだっけ…?)
(そうだ!)
(消そうと思ったんだ!!)
(違う、違う!!)
(消しちゃダメでしょっ!!)」
あたしの頭の中は、パニック状態…。
「(さっきの人っっ…!!)
(さっきの人、探さなきゃっっ!!)」
あたしは、早戻しして、さっきの人を探した。
そして、笑顔で映る彼を見つけた。
あたしは、一時停止させた。
あたしは、画面に映る彼を見て、不思議な感情と感覚を抱いた。
「(やっと…、やっと…、会えた…。)
(変わらない笑顔…。)
(嬉しい…。)
(愛してる…。)」
何でこんな事思ったのか分からなかった。
彼に会ったことは、1度もない…。
なのに、「(やっと、会えた。)」と思い、「(懐かしい…。)」と思ったのだ。
こんな不思議なこと、今までになかった…。
あたしは、彼に夢中になり、少ししか映らない彼を、必死で探した。
「(せめて…、せめて…、今の名前を…。
どうか、教えて…。)
(お願い!!)
(誰か…、誰でもいい…、彼の名を…。)」
だけど、あたしの思いとは裏腹に、誰も彼の名前を呼んでくれなかった…。
「(彼に会いたい…。)」
その思いは、日に日に増していくばかり…。
でも、1回でも会ってしまったら、毎日、会いたくなるのは、分かっていた。
相手は、ホスト…。
お金さえ払えば、会える…。
あたしは、彼を諦めることを選んだ。
そして、番組を消した。
会わなくてもいいように。
あたしは、朝から、お気に入りのDVDを見ようと、DVDプレイヤーを起動させたが、全く、起動音がしなかった…。
電源を切ってみたり、入れてみたり、配線を確認したり、プラグを抜き差ししたり、色々してみたが、全く、起動する気配が無く…。
同じDVDを何度も見る、あたしは、絶望の底に落とされた…。
あたしは、新しいDVDプレイヤーを買いに行こうとした。
母にその事を伝えると、母もついて来た。
そして、DVDプレイヤーを買うつもりが、珍しく「お金を出す。」と言ってくれた、母の言葉に甘え、Blu-rayレコーダーを買って帰った。
あたしは、帰って、すぐに、設置に取り掛かり、操作確認と、テスト録画を試み、残すは、予約録画のみとなった。
どの番組にしようかと悩んでいたら、夜中に放送される、1つの番組に目が止まった。
それは、地元のホストクラブを取り上げたものだった。
「(もしかしたら、知ってる人が出るかもしれないし…。)
(これ、録画しよ〜。)」
そんな軽い気持ちだった。
軽い気持ちで撮ったからか、なかなか、見る気になれなくて、気付けば、録画して、数週間が経っていた。
そんなある日、当日のTV番組が終わってしまい、何を見ようか、悩んでいると、あの番組が目に止まった。
「(つまらなかったら、すぐ、消せばいいし…。)」
見てみると、ホストクラブでは、よく、行われる、シャンパンバトルを、ただ、撮影しただけのものだった…。
知らない人たちのシャンパンバトル…。
「(どうでもいい…。)」と思い、リモコンを持った瞬間だった。
閃光の如く、眩い光が、目に入ると、同時に、電撃が身体中に走ったかのように、鳥肌が立ち、震えた。
「(な…、な…、なに…、今の…。)
(一瞬…、すごい光が…。)
(何だったの…?!)」
あたしは、固まり、思考は、停止状態…。
はっ!!と気付き、落としたリモコンをもう一度手にした。
「(固まってた…。)
(え…、えーっと…。)
(何しようとしてたんだっけ…?)
(そうだ!)
(消そうと思ったんだ!!)
(違う、違う!!)
(消しちゃダメでしょっ!!)」
あたしの頭の中は、パニック状態…。
「(さっきの人っっ…!!)
(さっきの人、探さなきゃっっ!!)」
あたしは、早戻しして、さっきの人を探した。
そして、笑顔で映る彼を見つけた。
あたしは、一時停止させた。
あたしは、画面に映る彼を見て、不思議な感情と感覚を抱いた。
「(やっと…、やっと…、会えた…。)
(変わらない笑顔…。)
(嬉しい…。)
(愛してる…。)」
何でこんな事思ったのか分からなかった。
彼に会ったことは、1度もない…。
なのに、「(やっと、会えた。)」と思い、「(懐かしい…。)」と思ったのだ。
こんな不思議なこと、今までになかった…。
あたしは、彼に夢中になり、少ししか映らない彼を、必死で探した。
「(せめて…、せめて…、今の名前を…。
どうか、教えて…。)
(お願い!!)
(誰か…、誰でもいい…、彼の名を…。)」
だけど、あたしの思いとは裏腹に、誰も彼の名前を呼んでくれなかった…。
「(彼に会いたい…。)」
その思いは、日に日に増していくばかり…。
でも、1回でも会ってしまったら、毎日、会いたくなるのは、分かっていた。
相手は、ホスト…。
お金さえ払えば、会える…。
あたしは、彼を諦めることを選んだ。
そして、番組を消した。
会わなくてもいいように。