そしてその感触を感じた後、微睡の中でゆっくりと目を開けると。


目の前には、アイツがいた。


もし現実で私に触ったとしても、虫がいたとかそういうことで。というか、その可能性よりも普通に他の女子に触ってる感覚で触ったっていうのが現実的で。


もしそうだとしたら。

私はとてつもなく嫌がらなければいけない訳で。


いや、他の女子達と同じにされるのも嫌なはずなんだけど、全否定する気にもなれなくて。


少しだけだけれど、驚きまじりにもトクンと心臓の奥が跳ねた気がして。


やっぱり確実に、アイツを許容してきてる気がする…。


いいのだろうか、私はそれで。


こんなの瑞樹にとってもアイツにとっても、浮気のうちに入らないのは分かっているけれど、少しだけ瑞樹に気まずい気持ちになる。