思うところ。

少なくともそれはアイツに対する良い感情ではないことは分かる。


瑞樹は嫉妬してる?でも女の子に対しては別に良いって言ってるし…。


「最近、清華は零くんのこと、ムカつくって言わなくなったよね」

「……まぁそうだね。アイツの女好きが嫌いなのは変わりないんだけど…瑞樹の彼氏だし、悪い奴ではないのかなとは思ってきたかも。ちょっと、ほんのすこーしだけだけど」


指で輪っかを作って、ほんの1センチくらいの小さな隙間を空けると、瑞樹はそれを見て嬉しそうに笑った。


それを見てチクッと胸が痛む。


あの日。アイツが私の家に野菜を持ってきた日。

私に触れた…?

夢の中の話かもしれない。


いや、でも確かに私は頬に感触を感じた。