エイミーとそんなことを話していると、エルヴィンがかばんを手にやって来た。その顔はどこかいつもと違うような気がする。

「エルヴィン、先生に何言われたんだよ」

俺が訊ねると、エルヴィンは「その……どうしてそんなに魔法薬ができるんだって訊かれたよ」と答える。そして、三人で並んで歩き始めた。

「今日はどこに寄り道するの?」

エイミーがそう言い、俺は前から行きたかったお店の名前を言おうとする。しかし、その前にエルヴィンが俺の手を掴んでいた。

「エルヴィン?」

俺とエイミーは同時に訊ねる。エルヴィンは「エイミー、悪いが先に帰ってくれ。こいつと話がある」と言い、「ヴェーガマーナ!」と呪文を唱えた。瞬間移動の魔法だ。

俺の目の前の景色が歪み、気が付けば俺は学校の教室にいた。目の前でエルヴィンが思い詰めたような顔をしている。俺は訳がわからず、エルヴィンに言った。

「エルヴィン、何でそんな顔してんだよ!話って何なんだ?エリザベス先生から言われたことって絶対もっと別のことなんだろ!?」