俺は何度も確認をしながら作業を進めていく。初めて聞く材料の名前もあるけど、クラスメートが質問をしたらエリザベス先生は「そんなこともわからないのか！自分で考えろ！」と怒鳴りつけていた。だから、聞くことなどできない。

材料を切ったりすり潰したりして、沸騰した鍋に入れる。いつもは賑やかな調合の時間も、今は誰の話し声さえ聞こえてこなかった。

「熱ッ！」

ボウッとしていたせいで、俺は火にかけて熱くなったフラスコに手が当たってしまった。俺の大声にクラスメートが「大丈夫？」と声をかけ、俺は慌てて手が当たった部分を冷やすけど痛々しい火傷ができている。

「何をやっているんだ、このノロマ！！さっさと医務室に行け！！」

エリザベス先生が怒るが、エルヴィンが「今日は医務室の先生は出張でいません」と答える。そうだ、そうだった……。俺の顔は真っ青になっていく。

「なら、さっさとこっちに来い！！」

苛立ったままのエリザベス先生に俺は手を掴まれ、教室から出される。一体俺は何をされるんだ。