アリス先生の時はみんな楽しく話しながらの授業だから、正直この空気は嫌だな。そう思うのは俺だけではないみたいだけど。

「今日は惚れ薬を作ってもらう。その名の通り薬を飲ませた相手を自分に惚れさせる薬だ。だから決して人に飲ませるな」

エリザベス先生はそう言い、必要な材料などを話す。しかし、エイミーが手を挙げた。

「何？ミス・エイミー」

「先生、私たちはまだ惚れ薬のところまで授業は進んでいません」

エイミーがそう言うと、エリザベス先生は「チッ！」と舌打ちをした。何人かの生徒の肩がびくりと震える。

「どんだけ進んでないのよ、この学校は！！」

苛立ち、黒板を殴りつけるエリザベス先生を俺たちはジッと見ていた。するとエリザベス先生が「何をボサッとしているの！！さっさと惚れ薬を作れ！！」と怒鳴る。俺たちはまだそこまで授業が進んでいないのに、惚れ薬を作ることになってしまった。

「えっと……材料はこれでいいのかな？」