桜「…ん…。」

陽「桜!?」

桜「…ココは…どこ?」

夏「ココは病院だ。」

桜「病院…」

病院と言った後に桜は、何かをボソッと呟いた。

しかし、静かだった病室だったから

俺を含めた何人かにはそれが聞こえていた。

夏「…どういう事だよ、桜。」

そう問いただしたのは、夏沙さんだった。

桜「…なにが?」

夏「とぼけるな、俺はお前の兄だぞ?

それに、他の奴だって聞こえていたと思うぞ?」

夏沙さんはこっちを向いた。
俺は小さく頷いた。

陽「桜。」

桜の名前を呼ぶと、俺の方に向いた。

陽「どういう事だよ。

なんで、『忘れたままだったらな。

あの時の意味なかったか。』って言ったんだよ」