莉奈は火照る顔を右手で押さえ、もう片方の手で高鳴り続ける胸を押さえる。こんな気持ちになるのは生まれて初めてだ。

「男性、苦手なはずなのにな……」

何故、光貴にだけ心を許しているのか。莉奈はその答えを知りたくてたまらなくなる。

「友達ならわかるのかな……」

とにかく聞いてみようと莉奈がスマホをかばんから取り出そうとした時、「あれ?めっちゃ可愛い子いるじゃん」と声が聞こえてきた。莉奈が顔を上げれば、三人のチャラチャラした雰囲気の男性たちがいた。莉奈は嫌な予感がするが、逃げ出す前に男性たちに取り囲まれていた。

「……ッ!」

三人に囲まれ、品定めするような目で見られ、莉奈は俯く。しかし、男性たちは莉奈を自由にする気などなさそうだった。

「制服着てるってことは高校生?まあ、タイプの顔だしいっか」

「ねえねえ、お兄さんたちとイイコトしよっか。大丈夫!気持ちよくなるだけだしお金だってあげるからさ」