エイミは元気よく答えた。ジークと出会ってからというもの、エイミは何事にも意欲的になった。
 彼と一緒なら、どこへ行っても、何をしていても楽しいと思えるからだ。

 そんな今の自分が、エイミは好きだった。

 自分を好きだと思うなんて、かつての彼女では考えられないことだった。

 だからこそ、この旅が、少しだけ怖くもあった。過去の自分を思い出すこと、向き合うことに不安があった。

 それに、嫌われ者で両親からも愛されていなかったことを、ジークが知ったらどう思うだろう。ひかれてしまわないだろうか。
 
 彼はそんな人じゃない。そう信じてはいるけれど……複雑な気持ちを抱えたまま、とうとう故郷の村に到着した。