ようやく息を整え、俺達はカートを手にスーパーへと足を踏み入れた。

晩ご飯の買出しで賑わう中、俺はまだ晩飯のメニューを考えていなかったことに思い当たる。


「さて、今夜は何にするかな」


「俺は鍋が食べたい気分」


「ふーん、じゃあ鍋にするか。っておい」


「何?」


「お前ウチで食う気満々なわけ?」


「でなきゃスーパーなんて来ないし」


当たり前のように言いながら、亮はカートに好きなように食材を入れていく。

まぁ寒くなってきたし鍋でもいいか、簡単だしと俺も納得しながら食材を選んでいく。