ふーんとか眠たげな声をしながら亮は再び読んでいた雑誌に目を戻す。

読んでいたのは四コママンガ雑誌だった。

普通に少年誌とかファッション誌とか読まないのかコイツは、と思いながら「んじゃな」と声をかけ、立ち去ろうとする。


「もう行くのか」


「いやだってお前見かけたから来ただけだし」


「どっか行くの」


「スーパーに晩飯の買出し」


そのまま手を振って別れようとすると、服のすそをつかまれる。


「俺も行くわ」