「……お前が何してんのだよ」


一方、俺に後頭部式ヘッドバッドをかました亮は平然とした顔で俺の顔を覗き込んでくる。

いや、先に仕掛けたのは俺なんだけど、なんでコイツは平気なんだ。


「いやただ立ち読みしてんの見つけたから」

まだ傷む頭をさすりながら俺が立ち上がると、それに合わせて亮も立ち上がる。

上下ジャージという気の抜けた格好をしてるのに、どこか様になるのは身長のせいだろうか。

羨ましいが、身長だけ伸びてもなぁ、俺。