なんでパパはこんなに知っているのか。
それは、私がよくパパやママに恋愛話をしていた。
だからだ。
私が春を愛していることを知っているのでなると、記憶を戻した時に春を1人にさしてしまったという罪悪感で心が壊れそうになるから。
そんなところだろう。
実際、そうなりかけた。
でも、星さんの言葉で何とか耐えきれ、私は春を探すことができている。
あの言葉がなかったら...。
今頃、私はっ多分...。
春が「憎む」なら私は「死」だ。
憎むより死を選ぶだろう。
きっと、ね。私なら。
春が傍にいないの人生なんてつまらない。
だったら死ぬほうがまし。
私は春に依存し過ぎているかもしれない。
"春依存性"とでもつけておこうかな?
私は諦めない。
あなたを見つけるまで。
私の決意を舐めないでね?
私の愛情を。
「ふぁ~。今何時かなぁ?」
夢を見ていた。
昔の私の夢。
パパに記憶を戻したと電話した。
その時、"そうか。"と短く言われた。
"花はこれからどうする"
パパは何でも情報が早いな。
もちろん春を探しに行くに決まっている。
それをしっかり伝えた。
"俺は心配しすぎたな...。花頑張れよ。"
そんな事ないよ、パパ、、、
私が死ぬという選択肢もあったのだから。
頑張れよ。
いつもは心配ばかりして、私の恋の応援を1度もされたことがなかった。
でも、初めて...
初めて応援された。
とてもとてもとっーても嬉しかった。
どう言葉で表せばいいか分からないけど。
心が暖かくなった。
そんなことを思い出しているうちに、歯磨きと顔洗いを済ました。
そしてご飯も。
今日の夜は月華だな。
そう言えば月華っていい名前。
月が入っているし。
私も星竜に入る時、星が入っているからっていうにさ理由で決めた。
何故か星とは縁がある。
だから春にも会えたのかな...?
なーんてね。ポジティブに考え過ぎだ。
それは駄々の偶然だろう。
そして、私がまた春に会えるのは偶然ではない。
"奇跡"
私はそう思っている。
夜まで時間があるし、この辺で情報を集めようかな。
運動がてら、散歩気分で。
私は道を歩いている時だった。
ー誰かに付けられている。ー
人気のない公園へ誘導する。
もう誰?
なんの用ですか?
そこに居たのは、、、
「龍...。」
なんと龍が立っていた。
あの金龍事件以来だ。
なんで私を付け回したの?
なんでここにいるの?
なんで私に?
色々な疑問点が浮かび上がる。
「龍。何してるの?」
龍は春の友達になった。
人柄は知らないが仲良くなりたいと思う。
春の友達だし...。
春の友達ということは春の大切な人。
でも、あの件を謝られないと気がすまない。
それは絶対に譲れない。
私は結構頑固だ。
春は大事だけど、これは譲れない。
ごめんね?仲良くするのは謝ってから。
許してね?
「名前覚えてくれたんだな...。ありがとう。」と龍は言う。
待って。というか、なんで私だってバレたの?
私は頭を触わってみた。
つ、つけてない。すっかり忘れてたよぉ。
もう龍との話が終わったら早く家に帰ろう。
それより名前は覚えてるよっ!!
だって春から金龍事件の後教えてくれてたし。
春が少し嬉しそうに見えた。
友達が出来たんだ。
そう言うあの時の春の笑顔は忘れられない。
その時、私の記憶はまだ戻ってなかったが、胸がキュンってなったの。
私は記憶を失くしても、これからもまた失くしても必ず春にまた、恋をする。
その自信がある。これは確信だ。
私は春以外愛せない。
もうほんとに依存だ。ずっと春が居なくなってから、春の事を考えている。
ずっと考えているの、春。
ねぇ、あなたはどこにいるの?
もう一度っ...。春っ。
待って。龍が何か言っている。
私の世界に入ってしまった。
「え?ごめんなさい。ぼーっとしてて聞いてなかったの。もう一度お願いしてもいい?」
人の話は聞かないといけないのにっ~。
春になったら、周りが見えなくなる。
ごめんなさい、龍。
「え、あぁ。だからか。もう一度言う。
この前は俺の欲だけの為に、誘拐してごめんっっ。」