春もそうだろう。私に毎日「好きだよ。」って言ってくれた。
だから、私達の思い出が強いこの場所にはかえってきてる。
でも、家に帰ってきてその次はどこに行ったの?
外国には行ってないよね?
日本にいるはず。日本と言っても広すぎる。
どう探せばいいか分からない。
でも、この空。この夜空を見ている。
同じ夜空を。
春はどこにいるの?
私の事は気にしなくていいんだよ?
「殺したい」って憎むほど、私のせいであなたは追い詰められた。
私が悪いのよ。だから、自分を責めないで。
そうだ!ここに帰ってきてるなら、この辺で見かけた人がいるはず。
1日も私は病院にいた。
春はその間にどこかに行った。
1日と言う短い時間に思われるがその短いじかんでさえ、無くなると探すのが困難になる。
おそらく、夜にここに来た。
あの時は夕方にでていったから。
この市の族なら何か分かるかもしれない。
今日の朝出ていって、倉庫のみんなに言われたのを思い出した。
「待ってます。」と。
実は「協力する。」とも言われた。
本当に優しいね。良い人すぎるよ...。
「もしもし、歩夢?」
私は歩夢に電話をかけた。
助けて欲しいと。
「X市の春の住んでいる周辺の族とその場所の特定をして欲しいの。お願いできる?」
こんなに頼っていいか、やっぱり今だに分からない。
でも、頼ってくれ。
その言葉を私は信じる。
「分かりました。すぐ調べてメールで送ります。」
ありがとうね。歩夢。
本当は春をハッキングしたら1番いいのだろう。
でも、ハッカーNo.1である春には敵わないだろう。
情報を隠されているだろうし。
もう夕方だ。
あれから3分後、歩夢からメールが届いた。
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花へ
X市の暴走族の件です。
スネーク
この辺りではそこそこ有名というところでしょうか。
人数は300人ほど。みな、様々な所からたまり場に来ているそうです。春を見つけるには、ここの奴らはいいと思います。
そして、
月華
下っ端は弱いが幹部は結構強いらしいです。
人数は不明。入ってくる人・辞める人が多く人は安定していません。だからでしょうね。そして、総長は女総長みたいです。
さらに、ここは連合が組まれていて各地にあるそうです。数個ですが、、、。
可能性はあると思います。
他にもできることがあればいつでも。
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ありがとう。
歩夢はハッカーとして凄いからね。
メールも早かった。
それに何か出来ることがあればいつでも。か。
その言葉だけで私は心が暖かくなった。
「・・・。」
2つとも手がかりがありそうだし。
行ってみる価値はあるよね。
まず、ここから近いスネークから行こう。
今は6時くらい。
早く春に会いたいよ。
そうとなれば、今日スネークに行こう。
8時に乗り込み。
変装はどうしよう。別にいいかな?
んー。全国一の総長の顔ってバレてたっけ?
分かんない。
組関係もあるし、念の為、変装をしておこう。
男にはならないけどね。
変装することもあろうかと、持ってきたのだ!
黒のストレートロング。
そして、乗り込む時用の黒いショートパンツとTシャツ。
最後に大事な星のピアスを片耳につける。
これは欠かせない。春から昔貰ったもの。
これで一般人の完成だぁ!!
私はファミレスでご飯を食べ、スネークの近くの公園で変装する。
あと5分。
もうすぐだ。
300人だったよね。
結構多いな。みんな知ってるかな?
春が白狼ってことは世間にバレてなかったよね?
じゃあ、春=白狼と関連づけて話してはだめだよね。
あ、8時だ。
スネークの皆さん。
お邪魔しますね。
「すいませーん。」
私は大きな声をだした。
赤、ピンク、黄色、緑、虹色までいる。
色が凄いな...。
カラフル君たちは一斉に私を見た。
「は?」
みんなそう思うよね。当たり前だ。
「てめぇ、何しにきた?」
「キミ、迷子?」
「出ていけ。」
「ココ、分かる?スネークだよ?」
「失せろ。」
優しい人もいるけど、暴言を吐く人もいる。
気持ちは分かるけど...。
「いや~、あの待ってください。」
聞きたいことがあるの。
それだけ言ったら帰るから。
そう思っている時。
「つべこべ言わずに帰れよっ!!」
1人の男が私に降りかかった。
全く短気だね。少しくらい聞いてくれたっていいじゃない?
もちろんこんな人に殺られるほど弱い私ではなく。
ヒョイと避ける。
また、拳が。それもまた避ける。
何度やったって同じなのにね。