変装か...?
いや、いや、いや。
もし星花が花だったならずっと一緒にいたことになる。
ちょっと落ち着け。
まず整理をするんだ。
花と似ている所は?
・声
・ハチが苦手
あっ、あとお肉もだ。
なんで柔らかいお肉が好きって分かったんだ?
その時は特に疑問には思わなかった。
だけど、もし花が星花なら知っているはず...。
俺は確信を得るために、聞いてみた。
『星花はなんで夜桜を見に行きたい?』
"約束したからだよ?"
『好きな奴はいるのか?』
"いるよ"
『その人の特徴は?』
"不器用だけど、優しくてとても暖かい人"
星花は幸せそうに答えた。
『なんで俺の事を知っている?』
"ずっと隣で見てきたからだよ"
そうか、そうなのか。
花はずっと俺の隣にいたんだな。
『ハハッ、ずっと隣にいたんだな、花...。』
全く気づかなかった。
まさか同じ大学なんて、どこまで偶然なんだろうか。
「はぁー、やっと気づいてくれたぁぁ。」
俺気づくの遅ぇーよな・・・。
「でも、これからはずっと一緒だね!」
あぁ、ずっと一緒だ。
「ねぇ、春。今度、星竜に戻らない?」
戻ると言う表現で正しいのか・・・。
でも、そうか...。
話を聞くと、昔の幹部も来るらしい。
つまり、翔や歩夢や陽。
「皆も"待ってる"って言ってたよっ!」
俺はずっと戻らなかったのに、まだ待っててくれるのか。
ほんとにお前らって奴は・・・いい奴らだなっ。
「一緒に行こう。」
大丈夫。私がいる。
こんな言葉を聞いたら不安だったのがすぐに消えた。
『あぁ。ありがとう。』
花はとても強い。
喧嘩もだけど、心も。
だからみんな癒されるんだ。
惹かれるんだ。
一緒にいたいって思えるんだ。
星竜のヤツらもこの俺も...。
アイツらに会いに行こう。
そして、想いを伝えよう。
俺の気持ちを全部。
end
私は1週間以内に春が気づいてくれるのを待ってるつもりでいた。
だけど、早く春に気づいて欲しくて無理やりヒントを与えたりした。
そしたら、なんと3日で気づいてくれた。
まぁ、でもビックリだよね。
同じ大学なんてね...。
春はあまり顔に出ない方だけど、今回ばかりは普通に出ていた。
私はそれにビックリしちゃった。
そんな春と今日はミニデートです!
星竜に行くまでの間だけだけど、
というかまずデートにカウントしていいのかな...?
「はーるっ!待った?ごめんねっ!」
ここから星竜まで5時間。
夜の6時時に集合する予定だから、4時間の間余裕が空く。
そこで少しプチデートをする。
『花、変装してこなかったのか...。チッ、、』
今日はデートなんだから、オシャレしてきた。
それに、変装していたら春の顔がよく見えない。
ダメだったのかな...?
私ブスだしね...。
「ごめん、私ブスだからっ・・・」と謝る。
『ブス?はぁ、マジの天然かよ。』
天然とはどう言う...、、
『花は世界一可愛いよ。可愛すぎて困ってる。』
か、か、かわいい...。
少しでも可愛く見える服を来てきてよかった。
『俺がさっき変装のこと聞いたのは、花が可愛すぎて・・・ほら、今も男たちがお前を見てるんだよっ。』
え?そうかな...?
「え?誰も見てないよぉー?」
何回辺りを見回しても見てない。
『俺には分かるんだよっ...。大丈夫だ、俺が守る。』
んー?
誰も私のことを見てないけど、守ってくれるのは嬉しいなっ。
「ありがとうっ!」
お礼を言っただけなのに真っ赤な顔を手で顔をおさえた。
でも、見えてるよ。
隠せきれてない。
「春、顔が赤.......んんっ。」
大丈夫だったのかな?
顔が赤いから「大丈夫?」と聞こうとしたけど、いきなりキスをされた。
『ごめん、花が可愛すぎて我慢が出来なかった。』
いやいや、そんなに真顔で言われても...。