春の想いをこれからはもっと聞く。
そして、聞いた上で、私の想いもぶつける。
いつかは全て知っていきたいな...。
こうして天体観測という名の旅行は幕を閉じた。
天体観測からはや2週間。
もう5月に入った。
そう言えば最近、星竜に顔を出してなかった。
今の様子も知っときたいし、今週末行こうかなぁ。
あ、みんなも来るかな...。
私は携帯お取り出し、ある相手に電話をかけた。
ーープルル プルプルーー
「あ"ぁ?誰だ?」
機嫌悪そう。だって今は夜の12時。
寝てる最中だったかな...?
すぐに行動しちゃうのって私の悪い癖なんだよな...。
と反省しながらも同じ事を繰り返すのも私の悪い癖。
「ごめん、起こしちゃった?」
それを聞いて少し声色が変わった。
「は、花っ!!元気だったか?」
実は翔たちには"電話をしてこないで"と言っておいた。
もし春がいる時に電話が掛かってきたら、バレる可能性もある。
だから、私が掛けるまで。と言ったのだ。
それを皆は納得してくれた。
「うん、元気だよ。」
「春の様子はどうだ?」
翔も春が気になってるみたいね。
春は皆に大事にされている。
心配されている。
ちゃんと存在価値はあるんだってもう一度教えてあげたい。
こんなに心配してくれている仲間がいるんだもの。
「もうちょっとで春の本心が聞き出せそう。」
「そうか」と言った翔は少し嬉しそう。
それは電話越しでも分かってしまった。
「あと一歩だから、もう少し待っててね。」
皆も春に会いたいだろう。
急がないとっ・・・。
「それでね、今日電話をしたのは他の件についてなの。」
こっちが本題だ。
「なんだ?」
「最近、星竜を見に行ってないと思って。久々に元幹部そろって見に行かない??」
春以外...だけどね.....。
皆も春がいなかったら寂しそうにするかなっ。
「あぁ、俺もそろそろ行こうと思ってたところだ。」
本当!?
それならちょうど良かった。
「今週の土曜日に○○駅に。あの二人にも伝えといてくれる?」
場所と時間を言い、私は電話を切った。
皆元気かな...。
喧嘩も強くなってたりして...。
最近、私は裏の情報など何も知らない。
元々、ハッキングも出来ないし...。
だから今星竜がどんな状態なのか、全く知らないわけということ。
喧嘩とか吹っかけられてないといいけどね。
No.1だからちょっとね。
私の代では暴走族と暴走族との戦いだったけど、もし組との争いだったら・・・。
その時は星竜は負けていたかもしれない。
この私でも...。
組と暴走族では違いすぎる。
"何事もありませんように"
今日は星竜について祈ってみた。
"春のことが1つでも知れますように"
もちろん春のことも。
この何億もの星がある中、
何億もの願いがある。
その中で叶えてくれるのは極わずか。
だから決して頼りすぎてはいけない。
自分の行動1つで未来は変わるんだから。
「おやすみ」
私達は星竜に様子見をしに行った。
全然変わりなく、元気そうだった。
特に大きい喧嘩はなく、「心配しないでください。」と言われた。
「ほんとっ?!でも、気をつけてね。もし何かあったらすぐに駆付けるからね!!」
何か嫌な予感がしたので念の為こう言っておいた。
私の嫌な予感が当たっていたことに気づくのはもう少しあとのお話。
春side
俺はたまに裏の情報を探っている。
花の情報もたまに漏れようもしていることもある。
俺がいつもギリギリ止めているんだがな。
花の情報を流すなんてぶっ殺したくなる。
『花が危険な目にあったらどうするんだよっ。』
忘れたくても忘れられない。
守りたくても守ってやれない。
俺は花から離れたから。
だったら、こういうやり方しか俺には考え出せなかった。