『好き?あぁ、好きだ。でもそれ以上に好きだと言い足りないくらい愛してる。』
『俺は花に依存しているんだ。俺はきっとこの先も一生会わないとしても花しか愛せないだろう。』
『その分花を傷つけた責任もある。だから遠くへ行く。』
春の意志は固い。
太い鉄のように...誰もそれを俺曲げたり出来ないくらい。
そして、俺たちは別れた。
その時春は、
まるでこの場所から自分だけの記憶を無くすように跡形もなく去っていくようだった。
その背中は切なく見えた。とても切なく・・・。
俺は花に合った事を全て話した。
金龍のこと。
春の電話の内容。
でも、春が「花しかこの先一生愛せない。」と言っていたのは伝えてない。
この言葉は俺からじゃなく、春から直接聞いて欲しいと思ったんだ。
この2人は愛しているうえに、
愛しすぎているうえに、
互いに歪みが生じている。
春は愛してるからこそもう会わないと。
花は愛してるいるからこそもう一度逢いに行くと。
互いに真反対だ。
でも、共通しているのは"互いに相手を想っている"ってこと。
俺はこの2人が幸せになって欲しいと願っている。
大切な友達の春と
春の大切な花に。
俺は春に探さないとは言っていない。
探すとも言ってないけど。
俺は花に協力したい。
春の話を聞く限り、花が居ないと生きていけなそうな感じだった。
重症だな。2人とも。
俺もこんな恋が出来たらいいなぁ。
ーーいつか運命の人に巡りあえたらーー
2人のように。運命という流れにのれたのなら。
2人は出会うして出会った運命ならばきっと会えるだろう。
いつか。
end
龍は話の後
「金龍を解散させたくない。お願いだ。」と言ってきた。
もちろん、いいよ。
総長は守るものがある。
色々と多い。守るものが多すぎる。
仲間の居場所ももちろん大事。
「いいよ?幹部にも言って説得しておくね。大丈夫だよ。」
みんな納得してくれる。
星竜のみんななら・・・大丈夫。
「え?総長には言わなくていいのか?」
え?は私のほう。
総長は私。あぁ、私を姫かなんかだと思っているのね。
「私が総長よ。フフッ、驚いた?あっさりあの時、金龍に捕まったから違うと思った?」
え?あ?えぇー!はぁ??
色んな擬音語が聞こえる。
私はあの時あっさり薬で眠らされて金龍に連れて行かれた。
そして、手足口をしっかりとくくられ動こうにも動けなかった。
ナイフがあれば何とかなったかも知れない。
でも、何も無い部屋。
私はみんなが来るのを待ったの。
何も出来ない私を総長なんて思わないよね?
普通はね。改めて自己紹介をする。
「改めまして、星竜の現総長の有村 花です。」
やっと頭の中が整理出来たよう。
「驚いた。姫かなんかだと思ってたわ。」
やっぱりそうだったのね。
「花いや、総長。ありがとう!!」
言い直さなくてもいいのに...。
「花でいいよ。龍。龍は金龍の総長としてやっていくの?」
総長として...。
そんなことを考えてなかった。
という顔だなぁ。
星竜にら入って欲しかったけど、金龍にいたいように感じる。
諦めよう。勧誘は。
でも、金龍なら信用できる。信用してもいいと思った。
龍がこれ程までお願いして、解散させたくないという理由。
それは、金龍がいい所だから。
みんないい人。武器も持っていなかった。
私はあそこにいた時、ここはいい人達の集まりなんだって思った。
「・・・そうだな。アイツらがいいと言うのなら、あそこでやっていきたいと思っている。」
そっか。
大丈夫だよ。あなたは適任。
ピッタリだよ。それは金龍のみんなも分かっていると思う。
みんなもいいと言う。
いや、なって欲しいと言う気がする。
「じゃあ、もし金龍の総長になったら私達の星竜と同盟を組まない?」
うちはどことも同盟を組んでいない。
もし組むから金龍が初めてになる。
「いいのか?・・・ホントに感謝してもしきらないよ。春と花にはっ。」
「じゃあ、もし総長になったら教えて?ここに電話をお願いしてもいい?うちの所にも同盟のことを伝えておくから。」
そう言って電話が番号の書かれた紙を、渡す。
「ありがとう。」
それに、続けて龍は言う。
「俺はお前の恋を応援したい。協力したい。俺も探してもいいか?一緒に。」
一緒に探してくれるんだ。
ありがたい。
ありがとう、龍っ。
龍は一旦、金龍に帰るらしい。
それで解散しなくていいと報告する。
それと同盟の話も。
「分かった。今日私、この辺の月華ってとこに聞きに行くんだけど龍はどうする?」
7時くらいに。とつけ加えた。
「あぁ、大丈夫だ。その頃には間に合う。俺も月華の場所は知っている。そこで7時に合流でいいか?」
OK。話が早くて助かる。
私もみんなに電話をして伝えたないとね。
そして、その後私達は一旦別々に行動することにし別れた。