そんな時、キミに出会った。
『あの、職員室の場所分かりますか?』
声が。私が求めていた声。
あの夢の声!!
やっと見つけた。
彼の方を振り返る。
息が詰まった。息が出来なくなりそう。
彼から殺気が。闇が溢れ出ている。
私は本当にこの声を求めていたの?
声が似ている人はいくらでもいる。
でも、懐かしいの。
なんでかな?
だから、まずは仲良くなろう。彼を知らないといけない思ったの。
でも、どんどん知っていくウチにわかった。
この人は私に向けて殺意を抱いいる。
でも、顔に出せるはずがない。
私は色々な人に恨まれて殺意を抱かれていた。
でも彼みたいな強くて、鋭くて胸がとても痛いのは始めて。
少し怖かった。
でも、私は彼を知っていかなければならない。
こんな所で負けてはダメ。
仮にも総長という立場。こんな弱音はダメ。
ゆっくりと知って行こうと決心した。
時には殺気を出され。
時には優しくされ。
時には切なそうにされ。
私は確信した。この人が私の探していた人だって!
だからまずは聞いてみることにした。
「ねぇ、私を殺したいの?」
最初は誤魔化された。
一瞬、殺気がてでいた気がする。それも、すぐに消され、誤魔化された。
「本音は?」
やっぱり聞きたかった。
あなたの本心。どう思っているのかを。
やっと言ってくれたね。
ありがとう。
初めて本当のあなたを見れた気がした。
殺したかった。憎かった。
そう言われて少しは悲しかった。
でも、本当のあなたを見れた方が嬉しいの。
だから嬉しさが勝っていた。
そっちのあなたの方が好き。
もっと見たい。あなたの本心を。
あなたに好きと言われたい。
気づいた時にはそう思っていたの。
あぁ、私は春に恋してるんだ。
この気持ちに気づけて嬉しかった。
なんだか、昔も味わった事があるような...。
全く思い出せないけど。
私はこの記憶を取り戻したい。
取り戻しさないと行けないの。
それが私の責任。
多分、私が春を黒く染めた原因だろう。
また、聞きたい。
聞いて、あなたと話したい。
本当のあなたと向き合いたい。
春が好き。それは、あなたが憎んでても殺したいと思っていても変わらない。
私はあなたが好きだもの。
そう思っていたの。ずっと私は。
「花っ花!」
私を呼ぶ声。
春?いや、違う。
春の声は優しくて、強くて、心地いい声。
そっと目を開けた。
白い天井。ピッーピッーと音が鳴っている。
横を見ると
「翔...。みんなも、、。」
幹部全員がいた。いや、春以外。
みんなそんなに心配そうな顔して...。
大丈夫だよ。元気だよ。
「心配しないでよ。元気だよ?」
体はね。心はその反対。
昨日春が言っていたこと。やっぱり思い出せない。
私は恋人だったんだよね?
でも、あなたの記憶を思い出せない。
こんなにも思い出したいと思っているのに。
「心配するに決まってるだろ?あの話でっ...いやなんでもない。」
翔。ありがとう。
心配してくれて、気遣ってくれて。
でもね、
「大丈夫だよ。私、春が私を殺したいって知ってたの。」
翔だけではなく、歩夢と陽もそれに反応する。
「ちょっと詳しくお願い出来ますか?」
「そうだよぉ。殺したいの知ってて倉庫に入れたの~?」
「花。」
歩夢は少しブラックオーラが出てる...。
陽は少し焦っていて、翔に関しては「花。」しか言わない。
それが一番怖いんだよっ!
これは最初から説明しないとね。
どこから説明したら?
殺したいって方?
それとも、記憶喪失?
実は記憶喪失のことも皆とは会う前になったから、知らないんだよな。
普通に生活出来るし。
みんなには言わなくていいと思ったの。
でも、ついに言う時が来た!
「聞いてくれる?私の全てについて。」
殺したいってことも。
記憶のことも。
私の全てに関わっている事だ。
まだ、記憶は思い出せないけど、分かっているところだけ聞いてもらおう。
いつかは話さなきゃいけなかったしね。
「私のす、べて...?」
3人ともそう思っていだろう。
私は闇がない。いや、思い出せないだけかも知れない。
春についてで闇があるかも知れないし、もしくはできるかも。
私には星竜にみんなに秘密にしていることが多い。