「ねーねーおねえちゃん、いっしょに遊ぼう」


ボーッとプレイルームの方を見ていると
幼稚園くらいの小さな女の子が私の方に走ってくる。

ニコニコ笑ってて、愛嬌があって可愛い…


「…こっち行こうよ 」


「えっ…でも、私………うん 」


蓮にも極力病室の外に出るなって言われたし
肌も、痒いから断らなきゃ………

そう思っていたけど、手を出されたとき
無数の点滴の跡が見えてしまってかわいそうになって
そのままついていった。




「この本読んで…」


「………うん 」


最初はあまり気が進まないまま読んでいたけど、その女の子が楽しそうに聞いてくれているのがだんだん嬉しくなってきた。


「おねえちゃんありがとう
今度はおりがみやろうよ 」


「うん…いいよ 」

本を読み終わると、キラキラした笑顔で私のほうをみる女の子。


そろそろ痒さも限界だけどOKしてしまった。


「寒っ………」


暖房がきいているはずなのに………
熱も出てきたかも…




「おねえちゃん、おりがみも上手 」


可愛い声がしたから、心配かけないようにと思い笑顔を向けてから、どんどん折っていく