「あ、ちょっと待ってて!」
「どうした」
「いいから」

 そういうと、美香が俺の部屋に一人でこもった。
 なにしてんだアイツ。

「もういいか?」
「まだ!」

 中からゴソゴソ音が聞こえてくるが。
 詳細は、不明。

「美香さーん」

 誕生日終わっちまいますよ。

「ぜったいに覗かないでね」

 それ、フリだよな。
 なんだかんだ覗いて欲しいやつ。

 それとも鶴の恩返しか。見たら飛んでっちまうのか。

 ああ、まどろっこしい。

「開けんぞ」
「わっ……!」