高校の文化祭は、土曜日だ。

中学とは違い、一般の人も出入り自由なため、大規模なお祭り騒ぎみたいで、朝からあさひのテンションは高かった。



昼を過ぎた頃、遼も少しだけ遊びにきたが、私がクラスの男子と喋っている姿を見て、拗ねられた。

「リナは可愛いから不安になる」と言われたが、正直、私は、遼が何を心配しているのかがわからなかった。


別に浮気したいとも思っていないのに。



そのあと、文化祭が終わり、片付けをしていると、うちのクラスが総合で売上一位になったと発表された。

クラスのみんなはその瞬間に歓喜し、すぐにお祝いの打ち上げ会をしようという話になった。


私は、また心配する遼の顔が頭に浮かんだが、しかしクラスの雰囲気を壊すわけにもいかず、あさひと一緒に参加することにした。